カギ屋のひとりごと

2023.09.20

中古物件を購入した時って、鍵はどうするの？安全性の高い鍵が知りたい

新築物件とは異なり、中古物件を購入する時には確認しておきたいことがたくさんあります。
間取りや内装の汚れ具合、設備の劣化など、生活する上で心理的に難しい部分や、物理的に難点がある場合などは、購入時にリフォームすることになるでしょう。

しかし、確認漏れが原因で、入居後にリフォームしたい箇所が出てきた場合、生活しながらリフォームすることが難しい場合もあります。
その際には、仮住まいの家を借りることになり、時間も費用も掛かります。
何より新生活を始めるにあたり、すっきりと気持ちよくスタートを切りたいですよね。
そのためにも、中古物件の購入時に大事な項目の確認を怠らないように気をつけましょう。
特に目に付かない部分や、知識がないと判断が難しい箇所も多いので見落としがないように気を付けましょう。

中古物件を購入する際、気を付けてもらいたいのが防犯面です。
そして、住居の防犯の基本の部分にあたるのが、玄関の鍵と言えます。
「売主が合鍵を持っているのではないか」「築年数が古い建物なので、鍵自体も古く、防犯面に不安がある」など、玄関の鍵について不安を持ったまま、購入することはできませんよね。
実際に、中古マンションの購入は、賃貸とは異なり、入居時に大家さんが鍵を替えてくれる訳ではありません。
最低限の認識として、鍵の交換は必ず行うべきだと言えるでしょう。

マンションは鍵の交換が可能なのか

一戸建てとは違い、マンションの場合、玄関ドアの表側（共用通路側）は、窓やベランダ、壁と同様にマンションの共用部分にあたります。
そこで、共用部分でもある玄関の鍵を替えても良いのか悩む人も多いかと思いますが、ほとんどの場合は、鍵においては交換可能になっている場合が多いでしょう。
だからと言って、玄関扉自体やドアノブを勝手に変更することはできませんので、気を付けましょう。
また、鍵の交換を禁止しているマンションが絶対無いとも言い切れませんので、必ず管理規約を見直しましょう。

犯罪は身近なところに！

警視庁によりますと、住宅対象侵入窃盗の１／３は玄関からの侵入であるということです。
中高層住宅の空き巣が「施錠開け」での侵入ということから、玄関の鍵の重要性が分かることでしょう。
住宅への侵入方法として「施錠開け」がありますが、特殊な道具を使用して鍵をこじ開けるピッキングや、玄関扉のガラス部分を割って手を入れたり、ドアの隙間から針金などを通してサムターン（回転式の開錠金具）を回して、鍵を開くという手法があります。
気を付けていても開けられてしまっているのが現状ですので、防犯面はより良いものを取り入れていきたいものですね。

鍵の交換のタイミングはいつ？

鍵の交換は、他のリフォームがすべて終わってからがベストでしょう。
マンションのリフォーム中は業者が多数、出入りするため、鍵の管理が杜撰になってしまう可能性があります。
念のためにも、リフォーム完了後に新しい鍵に交換すれば、誰かに合鍵を作られる恐れもないでしょう。
安心して暮らしていくためにも、防犯対策はしっかりしていきたいですね。

オススメしたい鍵の種類

ピッキング対策としては、鍵の表面に大きさや深さが異なる多くのくぼみがついている「ディンプルキー」がオススメです。
昔の鍵に比べて、鍵の形が巧妙になっている上に、ぴったり合わなければ開錠できないのが良いでしょう。
他にも「ロータリーディスクタンブラーキー」は、外筒と内筒とを貫く部分と、複数のタンブラー（障害）が別々になることで防犯性を高めています。
このような防犯性の高い鍵と併用してサムターンを取り付けることをオススメします。
サムターン回しの対策としては、つまみの上下にスイッチがついているスイッチサムターン、つまみを押しながら回すフリーサムターン、カバーキャップのついた防犯サムターンなどがありますので、取り入れてみましょう。

まとめ

中古物件を購入する時には確認することがたくさんあります。
中でも安全面には特別な配慮をしたいものです。鍵の取り扱い方や、取り換え方法など、普段意識していないため分からないことも多くあるでしょう。
しかし、中古物件購入時には、必ず検討しなければならない箇所ですので、事前準備として鍵について調べておきましょう。